こんにちは 切り絵アーティストのわかばです。
はじめに
今日のテーマは、「素材」です。アーティストというか創作活動をしている人は少なからず自分の得意なモチーフであったりテーマであったりというのがあるかと思います。他にも今日のテーマである「素材」です。
使う材料ってアートの中でもジャンルが分かれているくらいれっきとした重要項目なんです。
使う素材が独特なアーティストと言えば、草間彌生さんのソフトスカルプチュアだったり、ダミアンハーストのサメとかですね。あれば使っている材料がもはや一つの技法と言ってもいいくらいの存在感をかもしだしています。
というわけで素材はすごく重要な要素なんです。
なので、素材にこだわるのはアーティスト、こだわらないのは趣味の人という分類もできてしまうのかなと思います。
そして、私も和紙切り絵アーティストとして、使う和紙には強いこだわりがあります。
和紙を実際に作ってみた
というわけで、行ってきました!和紙の産地は埼玉県小川町

こちらの小川町で作られる和紙はユネスコ無形文化遺産にも登録された伝統的な和紙です(ユネスコに登録された和紙は国内に3か所しかありません。)
実際に私も和紙を使って作品を作るときは、このユネスコに登録された和紙を使って作品を作っています。なので今回は実際に和紙がどんなところで作られているのか?というのを現地調査をしに行ったというわけです。そして実際に和紙を作ってきましたw

実際に行ってみた感想として「ただ使うだけでは感じられないストーリーが奥深すぎる!」という感じでした
和紙漉きとして、実際に和紙の原材料の楮(こうぞ)を使って体験をしてきたのですが、これが一見簡単そうで奥深い。ちょっとした力の加減・紙の厚みのグラデーション・時間・確度・素材全部が紙漉きの技術して職人さんに受け継がれているというのを知りました。これは本当に貴重な体験です!
こういう体験をしたからこそ、自分の普段使う和紙1枚にも思い入れが強くなって作品の価値が上がっていくのかと思うとアートは本当に探究のしがいがあるなと心の底から思います。
そして、体験で出来上がった和紙がこちら↓

ちなみに、この1枚を作るための工程を原材料の栽培現場から見させていただきました!それはもう気の遠くなるような手間暇をかけて1枚の紙が出来上がっています。和紙の制作工程について書くとそれはもう長くなってしまうので、この記事では割愛します、、、興味のある人は、私に直接聞いてください
アーティストの使う素材について
今日のテーマ「素材」に戻りましょう
冒頭でも言いましたが、アーティストなら使う素材にもこだわる必要があります。これはとてもシンプルな話で、材料について説明があるアートと無いアート、どっちが価値があるか?という1点につきます。
作品を語る上でストーリーの存在は不可欠です。なぜそれを使って作品を作るのか?ということを背景として説明できる必要があります。
私の場合は、アートの価値というのが時間によって育てられると考えているので、1000年単位の長期保存が可能な和紙という素材にたどり着きました。1000年も残るような作品を作ることができたらそれこそとんでもない価値になっていくことが容易に想像できてしまいます。
アートは一見すると感覚で作っているような印象を受けてしまいますが、説明する時には理詰めで解説していく必要があるのです。
まとめ
アートを楽しむ時の観点で素材を見てみるのも楽しいのでオススメです。作者事のこだわりが作品に込められるのを発見すると楽しいです!是非作品を見る時にどうしてその素材を使ったのか?というところにフォーカスしてみてみてください!
おまけ
今回体験に行ってきたのは 小川和紙製造・販売 紙すきの村 です参考までにリンクを貼っておきます
和紙の体験だけでなく、工房で作られたきれいな染和紙も並んでいるので写真映えも必至です^^
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